インド発祥のヨガは今や世界中で行われており、人気を集めています。日本でもヨガをされている方が多くいらっしゃいますが、ヨガの歴史について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。ヨガには古く長い歴史があり、人々により途絶えることなく伝えられてきた背景があります。
ヨガの起源は「インダス文明」から
ヨガの発祥は紀元前3000年~2000年頃栄えたといわれるインダス文明と言われており、世界遺産であるインダス文明最大級の都市遺跡「モヘンジョ・ダロ(パキスタン)」から、ヨガのようなポーズや坐禅を組んで瞑想をしている神像や小さな像などが発見されました。また、印章にも結跏趺坐(けっかふざ)(瞑想する際の座法)が刻まれており、ヨガの存在が古くからあったことを証明しています。その後、様々な文献にヨガの説明が記載されるようになります。
大きなヨガ史上のマイルストーン
ヨガの歴史を見ていく上で先ず着目されるのが、「ヨーガ・スートラ」と「ハタ・ヨーガ」です。ヨーガ・スートラは紀元後5世紀頃に完成したもので、ヨガの八支則(八つの方法)ヤマ(禁戒)・ニヤマ(勧戒)・アーサナ(座法)・プラーナーヤーマ(調気法)・プラティヤーハーラ(制感)・ダーラナー(集中)・ディヤーナ(無心)・サマーディ(三昧)が含まれており、様々なヨガを作り上げました。ハタ・ヨーガは1300年頃に大成し、身体の浄化の必要性のため様々なポーズが伝承されました。世界中に普及しているヨガのほとんどが、ハタ・ヨーガの方法とされています。
日本にヨガが入ってきた時期
日本にヨガが伝わったのは約806年頃と言われており、天台宗や真言宗の教祖である空海により中国からもたらされました。天台宗や真言宗の修行僧達によって、伝統として継承され、現在のヨガスタイルが確立されます。日本では何度かヨガブームが起こり、ヨガが広まっていきます。2010年以降にはヨガ人口が約100万人以上になり、ヨガは生活の一部になりつつあります。